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暑い夏の夜に聴きたくなる音楽の話

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公開日: 2023-07-28 更新日: 2023-07-29

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聴く音楽のベクトルと変遷

暑い、暑過ぎる。と、ただそう思っているだけだと時間は無常に過ぎ去ってくばかりで何も始まらないので、好きな音楽の話でも書こうと思い立った。

ここ数年、日常で聴く音楽はインストゥルメンタル(器楽演奏のみ)の楽曲が増えた。なかでも台湾の室内楽アンサンブル・Cicada(シカーダ※筆者note記事)は私にとって欠かせない存在だ。今年2023年に素晴らしいアルバムをリリースしてくれたことも僥倖(ぎょうこう)なできごとだった。

そのほかだと歌/ボーカルがあってもあまり騒々しくなく、熱量高めのメッセージが主張してこないようなもの、たとえばチルウェイブやシティ・ポップ、エレクトロニカっぽいものなどを好んで聴く傾向が高い。もちろん国内外問わず良いなと感じたものや気になった音楽は、便宜上のジャンル分け関係なく聴く。

過去数十年のポピュラーミュージックは歌ありの曲が商流の大勢(たいせい)を占めている、というのが事実だろう。私自身も10代後半までは、当たり前のようにテレビやラジオ番組から流れてくるヒットチャート上の音楽を享受していた。音楽を聴くという行為の源流・土台はそこでつくられた。

しかし、2010年代以降で音楽に触れる体験はじょじょに、しかし明らかに変化している。インターネットによって情報の多様化と多面化が進み、発信する側、受け取る側両者のハードルがとても低くなった。音楽配信サービスも普及し、望めば自身の好みの形・方向で、よりさまざまな音楽やカルチャーに触れられる時代になった。

季節で聴く音楽・アーティストは割と入れ替わる

時季的に暑くなってくるにつれ、Rhye(ライ)やPoolside(プールサイド)といったアーティストを最近またよく聴いている。両者が似ていると思って聴いていたわけではないが、リミックス曲があるのを知って「意識していなかったけど、やはり類似性があるんだな」と認識したりもした。

Rhyeはカナダ出身のMichael Milosh(マイク・ミロシュ)による音楽プロジェクト。その歌声は中性的でSade(シャーデー)に例えられたりもする。一聴して性愛というか営みを連想させるエッロな曲が大半なのだけど(視聴年齢制限のあるMVもあったり)、それでいて哀愁や爽やかさも感じさせ、何しろ洗練されていて耳触りや聴き心地が良いの一言に尽きる。

Rhye - “The Fall” (Official Music Video) - YouTube

Poolsideについては以下。

カリフォルニア、ロサンゼルスのDJ、Jeffrey Paradise(ジェフリー・パラダイス)とベーシストのFilip Nikolic(フィリップ・ニコリック)により2010年からスタートしたデュオプロジェクト。

引用: https://sakuratapsmusic.info/poolside/

ループが心地良いダウンテンポ気味なディスコサウンドで、プロジェクト名通りそのままプールサイドでまったり聴くことをコンセプトにした感じの曲が多い。「夏」っぽくて、浮遊感があって、メロディックなチルアウトといった感じがまた私好みなのである。以下のYouTube音源はNeil Young(ニール・ヤング)の楽曲「Harvest Moon」の秀逸なアレンジカバーで、お気に入りの一曲。

夏の夜長を意識した個人Spotifyプレイリストを作っていた

昨年、ヒートアイランドが進行する都市での夏の夜をしのぐため、Spotifyのレコメンドも活用し、かき集めてプレイリストを作っていたのだが、けっこうお気に入りのセレクションになっている。ムードやテーマ感が何となくありつつも幅のある選曲になったと思っている。

自分はまったくもってParty peopleでも何でもないが、いろいろな気分やシチュエーションを疑似的に味わえる、暑さを緩和し和ませてくれるという意味でも、やっぱり音楽って素晴らしい。


Category: Thought
Tag:
#music
#chillout
Author: Cloudy knot
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